2008年09月26日
一人立ちの旅へ!
2008年6月14日
【秋田県:岩城オートキャンプ場】
【秋田県:岩城オートキャンプ場】
前回の雨中キャンプの余韻冷めやらぬ、2週間後我が家は再度のキャンプを計画していた。というよりも正確には私がカミさんを説得していた。
カミさんはまだ、前回行ってから日が浅い事や多事を理由に当初難色を示していたが、前回は雨だったのでレジャーという観点からは不完全燃焼であった事をアピールし、キャンプ地が海辺である事を条件に合意を取り付けた。最終的に行く事にしたのはなんと当日の朝である。
我が家は皆、海遊びが好きで海に行く事には反対しない性質を持っている。内陸に位置する我が家から一番最寄の浜辺まで1時間半程度の所要時間であるが一昨年はひと夏に10回以上行ったような気がする。まだ海には入れる時期ではないのだが、人が少ない今だからこそきれいな貝殻が拾い放題という台詞が功を奏したようである。
薄曇りの中、朝いそいそと積み込みを開始した。通常なら行く数日前から保冷剤を凍らせ食材を積んで行くのが普通だが、今回は急遽決まった事なので、第三章で紹介した偉大なるサブクーラー“イワタニ モービルクール RC-1500”の出番である。起きてすぐにこれに通電して本体の冷却を開始する。起きてから顔を洗い、朝食をとり、支度にとりかかる。出発するまで3時間程度の時間があればこのクーラーの庫内温度は零度近くまで冷えている。
我が家のように無計画にキャンプに行く家庭では大変助かる道具である。ここに冷蔵庫で冷していたドリンクや最低限の食材を積めば完了である。ちなみにメニューは豚汁と焼き魚という純和風メニューにした。これはカミさん好みのメニューでカミさんのご機嫌取りの一助になった。クーラーに積むのは豚肉と根野菜など豚汁の材料とビール、お茶だ。20リッターの容量だが保冷剤が要らない分、空間を正味全部使えるので結構入る。(本来はドリンク用のクーラーなのに。とほほ・・)
魚は現地調達とした。ここのキャンプ場を運営している“岩城アイランドパーク”では新鮮な近海物の魚介類が売られているのを以前から知っていた。こんな具合で私は積み込み作業を順調に進めていたのだった。
と、その時予想だにしない事が起きた。文字通り天変地異の事だった。
何か?その日は6月14日!その時の時刻は午前8時43分!岩手・宮城内陸地震の発生だ。
我が家は震源から遠く離れているのでさしたる被害も無かったが東北は大揺れに揺れた。
私はガレージと物置を往復して積み込み作業の真っ最中だった。大きな揺れにしゃがみ込み地面に手をついて揺れの収まるのを待った。揺れが止むと同時に家に飛び入り、家族の無事と家の中の様子を伺い被害の無い事を確認した。またすぐさまテレビをつけ情報を収集した。その後積み込み作業は中断して30分程度テレビに見入り状況を分析した。その結果人的な被害はあまり大きくなさそうだった事や、行く予定をしていた海岸線での津波の心配の無い事を確認して、再度決行の判断をして積み込み作業に戻った。
その後、結果として土砂に巻き込まれるなどして13人もの人命を奪う災害だった事が後日分かった。亡くなられた方には深いご冥福をお祈りしたいと思います。
不謹慎な話で恐縮だが、東京や或いは九州といった遠方にいる友人が我が家の安否を気遣い連絡をくれた時に、浜辺で設営したテントの画像を送り、“家屋が倒壊してテント生活している。”とコメントをつけて送ったら本気にされてしまった。全く場をわきまえない不謹慎な冗談であり猛省しております。
さて、閑話休題キャンプの件である。そんなアクシデントもあり現地到着はお昼過ぎになった。
向かう車中からキャンプ場に連絡をしたらサイトは十分に空きがあるとの事だった。そこで貪欲な我が家は評判のいいもう一つの近隣のキャンプ場も見学してみてから決めようという事になり、このキャンプ場より海岸線を南に18km下った本荘マリーナオートキャンプ場にも行ってみた。
親切な管理人さんが自由に見学を許可してくれて、場内を車で1周させてもらった。ここのサイトも設備が行き届き50あるサイトどれもが素晴らしいものだった。しかし我が家はここを選ばず、やはり岩城アイランドパークを選択した。その決め手は『岩城には温泉が併設されている』、『場内で魚が調達できる』、そして『サイトから海が見える』、と言う事で岩城に決めた。
ここ本荘も浜辺至近のキャンプ場なのだが、サイトからは海が見えない。というのは浜辺とキャンプ場の間に土手があるのだ。これは高潮の防波堤や強風のガードにはとても心強い。土手を越えれば浜辺まで徒歩でいけるしとてもいいロケーションだと思う。
しかし、我が家は設営したタープやテントから海が見える立地を選んだ。まあ、海好きな我が家である。
しかしこれが後でアクシデントの元になる。
岩城に取って返してチェックインを済ませたのは既に15:00を過ぎていたと思う。海に面したサイトは5サイトあり、その内2サイトには先客がいた。
また、隣接するコテージ棟は5棟ともお客がいるそうである。騒がしいのは嫌だが前回の雫石はとても寂しかったので他に人がいてちょっと安堵感もある。
カミさんはまだ、前回行ってから日が浅い事や多事を理由に当初難色を示していたが、前回は雨だったのでレジャーという観点からは不完全燃焼であった事をアピールし、キャンプ地が海辺である事を条件に合意を取り付けた。最終的に行く事にしたのはなんと当日の朝である。
我が家は皆、海遊びが好きで海に行く事には反対しない性質を持っている。内陸に位置する我が家から一番最寄の浜辺まで1時間半程度の所要時間であるが一昨年はひと夏に10回以上行ったような気がする。まだ海には入れる時期ではないのだが、人が少ない今だからこそきれいな貝殻が拾い放題という台詞が功を奏したようである。
薄曇りの中、朝いそいそと積み込みを開始した。通常なら行く数日前から保冷剤を凍らせ食材を積んで行くのが普通だが、今回は急遽決まった事なので、第三章で紹介した偉大なるサブクーラー“イワタニ モービルクール RC-1500”の出番である。起きてすぐにこれに通電して本体の冷却を開始する。起きてから顔を洗い、朝食をとり、支度にとりかかる。出発するまで3時間程度の時間があればこのクーラーの庫内温度は零度近くまで冷えている。
我が家のように無計画にキャンプに行く家庭では大変助かる道具である。ここに冷蔵庫で冷していたドリンクや最低限の食材を積めば完了である。ちなみにメニューは豚汁と焼き魚という純和風メニューにした。これはカミさん好みのメニューでカミさんのご機嫌取りの一助になった。クーラーに積むのは豚肉と根野菜など豚汁の材料とビール、お茶だ。20リッターの容量だが保冷剤が要らない分、空間を正味全部使えるので結構入る。(本来はドリンク用のクーラーなのに。とほほ・・)

魚は現地調達とした。ここのキャンプ場を運営している“岩城アイランドパーク”では新鮮な近海物の魚介類が売られているのを以前から知っていた。こんな具合で私は積み込み作業を順調に進めていたのだった。
と、その時予想だにしない事が起きた。文字通り天変地異の事だった。
何か?その日は6月14日!その時の時刻は午前8時43分!岩手・宮城内陸地震の発生だ。
我が家は震源から遠く離れているのでさしたる被害も無かったが東北は大揺れに揺れた。
私はガレージと物置を往復して積み込み作業の真っ最中だった。大きな揺れにしゃがみ込み地面に手をついて揺れの収まるのを待った。揺れが止むと同時に家に飛び入り、家族の無事と家の中の様子を伺い被害の無い事を確認した。またすぐさまテレビをつけ情報を収集した。その後積み込み作業は中断して30分程度テレビに見入り状況を分析した。その結果人的な被害はあまり大きくなさそうだった事や、行く予定をしていた海岸線での津波の心配の無い事を確認して、再度決行の判断をして積み込み作業に戻った。
その後、結果として土砂に巻き込まれるなどして13人もの人命を奪う災害だった事が後日分かった。亡くなられた方には深いご冥福をお祈りしたいと思います。
不謹慎な話で恐縮だが、東京や或いは九州といった遠方にいる友人が我が家の安否を気遣い連絡をくれた時に、浜辺で設営したテントの画像を送り、“家屋が倒壊してテント生活している。”とコメントをつけて送ったら本気にされてしまった。全く場をわきまえない不謹慎な冗談であり猛省しております。
さて、閑話休題キャンプの件である。そんなアクシデントもあり現地到着はお昼過ぎになった。
向かう車中からキャンプ場に連絡をしたらサイトは十分に空きがあるとの事だった。そこで貪欲な我が家は評判のいいもう一つの近隣のキャンプ場も見学してみてから決めようという事になり、このキャンプ場より海岸線を南に18km下った本荘マリーナオートキャンプ場にも行ってみた。
親切な管理人さんが自由に見学を許可してくれて、場内を車で1周させてもらった。ここのサイトも設備が行き届き50あるサイトどれもが素晴らしいものだった。しかし我が家はここを選ばず、やはり岩城アイランドパークを選択した。その決め手は『岩城には温泉が併設されている』、『場内で魚が調達できる』、そして『サイトから海が見える』、と言う事で岩城に決めた。
ここ本荘も浜辺至近のキャンプ場なのだが、サイトからは海が見えない。というのは浜辺とキャンプ場の間に土手があるのだ。これは高潮の防波堤や強風のガードにはとても心強い。土手を越えれば浜辺まで徒歩でいけるしとてもいいロケーションだと思う。
しかし、我が家は設営したタープやテントから海が見える立地を選んだ。まあ、海好きな我が家である。
しかしこれが後でアクシデントの元になる。
岩城に取って返してチェックインを済ませたのは既に15:00を過ぎていたと思う。海に面したサイトは5サイトあり、その内2サイトには先客がいた。
また、隣接するコテージ棟は5棟ともお客がいるそうである。騒がしいのは嫌だが前回の雫石はとても寂しかったので他に人がいてちょっと安堵感もある。
さて、設営は私が担当して、カミさんは魚の買出しと調理担当と分担して作業を進めた。今回のキャンプは前回と違い我が家だけだ。誰にも頼れない環境が自らを鍛え上げるのだ。
一番近くのコテージに宿泊していたのは20歳前後の女性3人組だった。我が家の下の息子は大のおねーちゃん(若くてきれい女性)好きである。
Mさんは『クレヨンしんちゃん』を見ると我が家の息子を思い出すそうなので、大体想像がつくであろう。設営と調理に親が忙しく動いていた時だったのでこの3人組がわが子の遊び相手になってくれて助かった。暗くなってきたと同時にまた雨が降ってきて、我がタープに彼女たちも雨宿りする羽目になった。
Mさんは『クレヨンしんちゃん』を見ると我が家の息子を思い出すそうなので、大体想像がつくであろう。設営と調理に親が忙しく動いていた時だったのでこの3人組がわが子の遊び相手になってくれて助かった。暗くなってきたと同時にまた雨が降ってきて、我がタープに彼女たちも雨宿りする羽目になった。
いやはや、予想できない事が連続するのがキャンプというやつらしい。キャンプを多く経験した子供はしない子供に比べて色々な面で優れた能力を発揮する、と言われるが予想不能な日常にさらされている内に子供ながら応用力が養われるのかも知れない。彼女たちも自分のコテージに戻り、何とか無事に食事も済ませたと思ったら今度は強風が襲ってきた。
タープのスクリーンが風をはらんでバタバタと暴れる。ここのサイトは芝と砂の混合地面でペグの利きが弱いような気がする。こんな地面にも対応できるペグの必要性を痛感した。また勉強だ。
海からの風を緩衝してくれる土手がある本荘のサイトならこんな事にはならなかったと思うが、今更思い返しても遅い。安全の為早々にタープを撤収した。またテーブル・チェアの類も車に積んだ。テントはストームガードを厳重に張っているし、何せ人間4人分の重量があるので、よもや飛ばされる事はないだろう。
子供を寝かし付けたままカミさんもそのままテントの中で一緒に眠ってしまったようだ。
私は車からサブのフォールディングテーブルと一脚だけチェアを引っ張り出し、スキットルに入れたバーボンをちびちび飲った。
すでに雨はあがり厚い雲の切れ間から星も見えている。海を正面に見据えていると真向かいから吹いてくる風はまだ強い。
またバーボンをあおる。夜目に慣れてくると暗闇の中で波がうねっているのが見えてくる。時々しぶきが鈍く銀色に光る。すぐ近くには風力発電の巨大な風車がそびえ立っている。高さは50メートルはあろうか?風と言う餌を得て生き生きと回っている。ただし「ブーン、ブーン」と不気味な重低音を発するのでちょっと怖い感じもある。でも今は心地いい。
一日が終わった。色々な事があった1日だった。また明日も色々あるだろう。
他のサイトのテントも暗い。もう寝たのだろう。ちょっと強い風だけが今晩の肴だ。
スキットルの底に最後に残ったバーボンを一気に飲み干した。
とてもいい気分だ。
タープのスクリーンが風をはらんでバタバタと暴れる。ここのサイトは芝と砂の混合地面でペグの利きが弱いような気がする。こんな地面にも対応できるペグの必要性を痛感した。また勉強だ。
海からの風を緩衝してくれる土手がある本荘のサイトならこんな事にはならなかったと思うが、今更思い返しても遅い。安全の為早々にタープを撤収した。またテーブル・チェアの類も車に積んだ。テントはストームガードを厳重に張っているし、何せ人間4人分の重量があるので、よもや飛ばされる事はないだろう。
子供を寝かし付けたままカミさんもそのままテントの中で一緒に眠ってしまったようだ。
私は車からサブのフォールディングテーブルと一脚だけチェアを引っ張り出し、スキットルに入れたバーボンをちびちび飲った。
すでに雨はあがり厚い雲の切れ間から星も見えている。海を正面に見据えていると真向かいから吹いてくる風はまだ強い。
またバーボンをあおる。夜目に慣れてくると暗闇の中で波がうねっているのが見えてくる。時々しぶきが鈍く銀色に光る。すぐ近くには風力発電の巨大な風車がそびえ立っている。高さは50メートルはあろうか?風と言う餌を得て生き生きと回っている。ただし「ブーン、ブーン」と不気味な重低音を発するのでちょっと怖い感じもある。でも今は心地いい。
一日が終わった。色々な事があった1日だった。また明日も色々あるだろう。
他のサイトのテントも暗い。もう寝たのだろう。ちょっと強い風だけが今晩の肴だ。
スキットルの底に最後に残ったバーボンを一気に飲み干した。
とてもいい気分だ。
Posted by freebird at 20:03│Comments(0)
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